注文住宅というのは、自ら間取りや土地もほぼ自由に決めていくことができます。
そして間取りを決めていく際に、これから一生住んでいくであろうお家の、
快適な生活空間を作るためには、コツとポイントを知ることがとても重要です。
もちろん営業マンや設計士もアドバイスがあると思いますが、
自ら形にしていくことも、満足度は高まって楽しくお家づくりができるでしょう!
本記事では、そのための具体的な方法を詳しく解説します。
これを参考にして、理想の住まいを実現していきましょう。
細かな知識よりも、自分達がどうして暮らしていきたいのか、
上手く具現化していけるのが、今回の最終目標です!
注文住宅の間取りの基本を理解する
注文住宅の間取りとは何か?
注文住宅の間取りについて基本的な説明をします。
間取りとは、部屋の配置や広さ、動線などを決めることです。
快適な生活空間を作るためには、しっかりと考えられた間取りが必要です。
間取りは本当に奥が深く、ハウスメーカーによっても建て方が違ってくるので、
ハウスメーカーによっても、出来る間取り・出来ない間取りがあります。
外観一つにしてもそうですが、内観も照明の使い方一つでオシャレさが大きく変わります。
そういった面でいくと、家の形や動線が全てではないことが伺えるので、
大きさなどよりも、いかにコストを抑えながらよく見せるか?などを
考えていければ、もっと楽しいお家づくりが可能になってくると思います!
注文住宅の間取りを決める前に
間取りを決める前に考慮すべきポイントを紹介します。
家族構成やライフスタイル、将来の計画などを考えながら、必要な部屋数や配置を決めることが重要です。
例えば、大きな部分での要望としては、
「何階建てにするか?」「坪数は?」などの大きさから、
「寝室や子ども部屋は何部屋いるか?」「トイレは何個いるか?」などの数も明確に
しておくことが必要です。
そしてもっと具体的になると、動線と言われる部分で、
生活している上で、自分達はどのように動き回りたいか?などを決めていきます。
例えば、「キッチンから洗面所はすぐ行きたいから、近づけておく」や、
「子ども達の帰りが把握できるように、階段はリビングに置いておく」などです。
快適な生活空間を作るための間取りのコツ
動線を考慮した間取りの工夫
快適な動線を確保するための間取りのコツを紹介します。
以下のポイントを考慮しましょう。
- 家事動線…キッチン、洗面所、ランドリースペース等を効率的に配置
- 生活動線…玄関からリビング、寝室へのスムーズな移動
- 収納動線…各部屋に適切な収納スペースを配置
①家事動線について・・・
家事動線とは、名前の通り家事をする上での動き方について触れています。
例えば、料理も洗濯も毎日するのに、キッチンと洗濯場所が離れていると、
その行き来だけでも時間が取られてしまうので、動線としては悪いです。
家事動線が良い間取りにするコツとしては、
回遊動線にする、もしくは水回りを集約する。
単純なことかもしれませんが、これに限ると思います。
回遊動線とは、効率よく動くことができる動線のことです。
イメージで言うと、行き止まりがなくグルグルと回れるような間取りです。
ただ注意点もありますので、こちらも考慮していきましょう。
注意点としましては、
回遊動線にすることで、面積(スペース)が大きめにしないといけないことが多い。
単純に坪数が増えたり、キッチンの形がアイランドになったり(アイランドキッチンは、
通常キッチンに比べると結構金額が上がります)するので、
回遊動線にこだわりすぎて、お家の金額が高くなりがちの人は多いです。
②生活動線について・・・
生活動線とは、家事とは違って、生活をする上での動き方について触れています。
例えば、玄関から入ってきて、LDKは近い方が良い人であれば、
LDKが2階にあると不便で動線としては、悪いと言えます。
生活動線が良い間取りにするコツとしては、
自分達の生活習慣をハッキリさせることが大切です。
例えば、自分達は帰ってきたらまず何をするのか?もしくはしたいのか?
旦那様だと帰ってきてまず仕事着を着替えて、LDKに行くのか?
奥様だと買い物の荷物をすぐにキッチンに持っていきたいのか?
旦那様の問いがもしYESであれば、玄関付近に仕事着を掛けられるファミリークローゼットを
設置するのも、一つの考えでしょうし、
奥様の問いがもしYESであれば、キッチンはLDK入ってすぐ手前に配置を
してあげるのも良いかもしれませんね。
まずは自分達がどのように動きたいかを考えていきましょう!
③収納動線について・・・
収納動線とは、収納する際にどのように収納するのかの動き方について触れていきます。
例えば、部屋に入って手前にすぐ収納をしたいのに、
奥まで入らないと収納がないのは不便に感じるかもしれません。
収納動線が良い間取りにするコツとしては、
通り道に収納スペースを作ると言うことです。
全ての収納スペースが通り道にするのは難しいかもしれませんが、
少しでも知っていて意識をするのとでは、全く変わります。
出来る限り、収納は通り道に作るように意識していきましょう!
光を取り入れる間取りの工夫
光を最大限に活用するための間取りの工夫を紹介します。以下の点を考慮しましょう。
- 窓の配置…窓の設置場所をよく考える
- 吹き抜けの活用…光を取り入れるための吹き抜けを作る
- 照明の利用…オシャレに見える照明の配置をする
①窓の配置について・・・
住宅において、窓の役割というのは非常に大事になってきます。
自然光を取り入れるためにはもちろん必須ですが、
窓を付けすぎると、断熱性能が落ちたりお家の金額が上がりやすいです。
外観をオシャレに見せるコツとしては、
上下階の縦ラインを揃えてあげます。バラバラだと格好が良くないです。
中に光を取り入れるコツとしては、
南・東側に窓を配置することと、長手方向に光が入るように、
配置をすることです。
窓の配置は、周辺の状況や方角によって大きく変わりますし、
法規制の採光関係でも、厳しく見られますので、
配置が思うようにいかないこともあります。
窓の配置のコツとして、上記のことを理解しておきましょう!
②吹き抜けの利用について・・・
吹き抜けとは、1階から2階の天井まで一つの空間になっていることです。
吹き抜けは解放感があり、広く見える特徴があります。
吹き抜けの際のコツとしては、
南東の光は高いところから入ってくるので、
吹き抜けの高い部分に窓を設けることで、光も多く入ってきます。
注意点としては、
・断熱性能が落ちやすい(暖かい空気は上に上がりやすいため)
・2階のスペースが吹き抜けによって無くなる
・料理の匂いが上に上がりやすい
上記のデメリットを抑える方法として、
吹き抜けではなく、ハーフ吹き抜けというやり方もあります。
ハウスメーカーによって出来る・出来ないがありますが、
吹き抜けまでの高さを取らず、半分くらいの高さにすることで、
暖気や匂いもそこまで上がりにくく、ハーフ吹き抜けの上にも、
2階のスペースが取れたりもします。
③照明の利用について・・・
自然光に続いて、照明の光というのも大切になります。
なるべく自然光で賄いたい方も多いと思いますが、
周辺環境によっては光が入ってきにくい場所もあるかもしれません。
そのためにも上手に照明の配置をしていきましょう。
家の中がオシャレに見える照明配置のコツとしては、
間接照明を使うことです。
間接照明は色んな種類があるのですが、
例えば、テレビ裏に取り入れたり、折り上げ天井部分に取り入れたりします。
他にも足元を照らす用であったり、シーンによって変えていきましょう。
気をつける点として、オシャレに見せようとしすぎて、
暗くて歩きにくいなどとなるのは、十分に気をつけましょう!
家族の生活スタイルに合った間取り
子ども部屋とリビングの配置
子ども部屋とリビングの配置についてのコツを紹介します。
家族の生活スタイルに合わせた配置が重要です。
- 子ども部屋の配置…階段から離れた場所に配置
- リビングの広さ…家族が集まるリビングを広く確保
- 階段の位置…リビングインかホール階段か
①子ども部屋の配置について・・・
お子様のいる家庭では、子供のことも考えていかないといけません。
適切な配置としては正解はありませんが、
2階に子供部屋がある場合、階段から少し離すというのも、一つの考えとしてアリかと思います。
理由としてはお子様の場合、起床して少し寝ぼけやすいので、
部屋の扉を開けてすぐに階段だと、寝ぼけて転んでしまう可能性があります。
もちろん大人も可能性としてはあるので、階段から少しだけ距離を取る検討をしても良いかもしれません。
②リビングの広さについて・・・
単純に20帖の広さが欲しいと思っていませんか?
確かに20帖は広くて快適だと思いますが、本当に必要か?
18帖でも同じ快適さを味わえるとしたらどうでしょう?
その辺りを展示場に行って、体感してから決めていくべきだと思います。
20帖が18帖になることで、単純に面積が1坪減るので、
よく言われる坪単価80万円という、80万円が丸々消える可能性があるということです。
そこまで単純な話ではないにしても、必要ではない部分が積み重なることによって、
金額もどんどん上がっていくので、注意して進めていきましょう!
③階段の位置について・・・
階段の位置は、リビング内に設置する「リビング階段」か、ホールに設置する「ホール階段」があります。
ホールというのは廊下のことですね。
それぞれメリット・デメリットがあるので考慮して考えていきましょう。
メリット | デメリット |
---|---|
⇨子供が帰宅したのが分かりやすい ⇨リビングをオシャレに見せられる ⇨家族のコミュニケーションが増える | ⇨冷暖房効率が悪くなる ⇨音や匂いが上に上がりやすい ⇨子供の友達が遊びにきた時に、 リビングを見られる |
メリット | デメリット |
---|---|
⇨来客時のプライバシーが確保される ⇨玄関からすぐに部屋へ上がれる ⇨冷暖房効率はあまり気にしなくて良い | ⇨子供が帰宅したのが分かりにくい ⇨家族コミュニケーションが減りやすい |
プライベート空間の確保
家族それぞれのプライベート空間を確保するための間取りのコツを紹介します。
- 主寝室の配置…静かな場所に配置
- 個室の確保…各メンバーの個室を確保
- 書斎や趣味部屋…プライベートな時間を過ごすための部屋を作る
①主寝室の配置について・・・
主寝室の位置については、ご夫婦によってもこだわりがあるでしょう。
大体は子供部屋との壁を離して、プライベート空間を保ったりする人もいるでしょう。
色んな音が響いたりするので。。。何の音かは僕には分かりませんが色んな音ですよね。
また、子供には朝の光を浴びて起きて欲しいというので、
東側に子供部屋、空いたスペースに主寝室のパターンもあります。
②個室の確保について・・・
個室の確保というのも考えないといけませんが、
まだこれから子供ができるかもという方ははっきり家族構成が決まっていなく、
部屋数に迷うこともあると思います。
その際には、将来間仕切りを採用するのもオススメです。
将来的なライフスタイルの変更にも柔軟に対応できるでしょう。
③書斎や趣味部屋について・・・
自宅で作業や勉強をされる方には、書斎などは必要になるでしょう。
またバイクが趣味という方で、小さめのガレージを作る方も居ます。
書斎の大きさは3〜4.5帖が一般的と言えると思います。
どんな空間・スペースにしたいかをイメージしておきましょう。
未来を見据えた間取りの計画
将来の家族構成に対応する間取り
将来の家族構成に対応できる間取りの計画方法を紹介します。
以下の点を考慮しましょう。
- 間取りの柔軟性…将来の変化に対応できる間取り
- 部屋の増設…必要に応じて部屋を増やせる設計
- バリアフリー設計…高齢になっても住みやすい設計
①間取りの柔軟性について・・・
住宅は購入して、数十年もしくは一生暮らしていくことがほとんどです。
今だけの生活をメインとして、将来のことを考えずに間取りを決定していくことは、
少し危険です。
初めは収納が多いかなと思っていても、子供が増えて収納も増えることも
あるかも知れません。収納はよく失敗しやすいので慎重に考慮しておきましょう。
②部屋の増設について・・・
前章でもお伝えしましたが、子供が増えたりする可能性がある場合は、
部屋数を増やせるように、将来間仕切りを採用しても良いと思います。
家族が増える確信がある時には将来間仕切りよりも、
初めから壁を作っておくことをオススメします。
なぜなら、将来間仕切りは後からの工事になるので、
金額面や施工面など最初から工事をするのと比べると、不利になるからです。
③バリアフリー設計について・・・
近年では、国もバリアフリー設計を望んでいます。
例えば、リビングにダウンフロアがある場合、
若い間はオシャレで快適な空間になりやすいですが、
高齢者になってきたときにつまずきやすくなってしまったり、危険な場面が想定されます。
ただこれは僕の持論ですが、
バリアフリー設計に偏りすぎるのはダメです。
なぜなら、一生暮らしていくお家としても、本当に車椅子生活で高齢者となると
恐らく老人ホーム等に入られていると思います。
高齢者になった場合の生活も想定して、お金をかけて家を作ったのに、
老人ホームに入ることになったので使わないというのは、あまりにも無駄です。
これは声を大にして言いたいのですが、
老後のためにも平屋に住みたいと若い間から言われる人もいます。
そして平屋って建物自体も高ければ、土地も大きいところにしないといけないので、
全体的に高くなるんですよね。
若い間の大切なお金を老後のことを想って使い、老後になれば老人ホームに入る。
そうなれば本当に無駄です。本当に気をつけてほしいところではあります!
そういったことも想定して、どこまでこだわるかを考えていきましょう。
メンテナンスとリフォームを考慮した間取り
メンテナンスやリフォームを考慮した間取りのポイントを紹介します。
- 設備の配置…メンテナンスしやすい設備の配置
- リフォームのしやすさ…リフォームを前提とした設計
- 素材の選び方…長持ちする素材を使用
①設備の配置について・・・
設備とは内部のキッチン等の水回り系から、
外部の給湯器等も含めてです。
例えば内部の水回りは2階にあれば、1階よりもメンテナンスが難しくなるでしょう。
給湯器などであれば、お家の裏に設置している場合が多く、
裏に行くまでの幅が狭いと、取り替える場合に苦労するでしょう。
また室外機も隣の壁と近過ぎると、エアコンの効率が悪くなりやすいので、
ある程度距離を取るようにしましょう。
②リフォームのしやすさについて・・・
生活スタイルが変わったり、ドアや床材がボロボロになってきた場合、
リフォームを検討する方もいるのではないでしょうか。
初めに知っておくべきポイントとしては、
「リフォームのしやすい構造かしにくい構造か」です。
リフォームに向いている構造
・・・木造軸組工法、重量鉄骨造
リフォームに向いていない構造
・・・木造ツーバイフォー工法、軽量鉄骨構造
上記を理解して、まずは構造から家づくりを考えていきましょう。
各社資料請求にて、構造も理解できるため是非下記から資料を取り寄せておきましょう!
③素材の選び方について・・・
メンテナンスコストが多くかかる部分として、
屋根・外壁・シロアリ・水漏れ等でしょうか。
最初に建物の金額が安くても、この辺りのメンテナンスコストを見ていなければ、
後からどんどんお金が掛かってきます。
メンテナンスコストが掛かる家とそうでない家を簡単比較してみましょうか。
簡単に比較するとこんな感じです。
最初の時点では500万円もの建物金額に違いがありますが、
30年経つと逆転してしまってますね。
ここから光熱費の違いや、建物金額差がもう少し小さくなった場合も考えると、
安いからローコストメーカーを選ぶというのは、検討外れかも知れません。
安くしたいのであれば、トータルコストを抑えられるメーカーを選びましょう!
おわりに
注文住宅の間取りを考える際、家族の生活スタイルや将来の計画を考慮することが大切です。
今回紹介したコツやポイントを参考にして、快適な生活空間を実現してください。
今回の記事、どうでしたか?
最近はInstagramなどの写真を見て、
憧れを持つ方がとても増えています!
それを参考にするのは良いことですが、全てやろうと思うと
コストがかかるので、コストを抑えながら見せ方に
こだわっていきましょう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!